はじめに
はてなブログの有名ブロガー「阿豆らいち」さんのイラスト原画展
「銀座のヒミツ基地」にファンアートとしてお邪魔させて頂いた作品のメイキング記事の続きです
(原画展は9/30~10/5でした)
これまでの流れ、まとめはコチラ
モデリングのきっかけ
今回はミンスクさんを作るきっかけからお話しましょう
今までも私のブログ活動では他人様の活動に便乗して記事を作ることが多々あります
らいちさんの個展開催情報を得たとき
「お、これは新作を作る良いきっかけになるなー」
「上手く出来たらファンアートとして展示に便乗できるかなー」
大体ペパクラ作品の作り始めはこういった些細なモチベーションから始まります
まずは自分の中だけでの妄想を膨らませつつ・・・
普段からしょっちゅう訪問している「らいちのヒミツ基地」を読み直しに行きます
個展は創作漫画「イージーランサー」の原画が中心とのこと
もちろん「イージーランサー」のキャラも大好きなのですが
「らいちのヒミツ基地」で一番好きなのが
©阿豆らいち
©阿豆らいち
こういった若かりし頃(たぶん)のらいちさんとミンスクさんのツーショット
私のような同世代(たぶん)の立場からすると
あーっ!昔を思い出すわー(遠い目)
と、PC前で一人で勝手にほっこりすることしきり
んー、やっぱ作るとしたらミンスクさんかな~
ま、とりあえず作ってみてから考えよう
ほんである程度形になったら、らいちさんには報告しよう
(´-‘).。oO(ま、失敗すれば無かったことにするだけの話だしねー)
ってくらいの軽い気持ちで始めてみました
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試しに過去モデルを改変
頭部に関しては前回紹介したように比較的簡単に軌道に乗ったのですが
イザ、体部の方をどうしたものか・・・と
まずは前回の頭部と同じように「過去モデルからの改変」で始めてみましょう
「はたらく細胞」のマクロファージさんの3Dモデルを持ってきて
xyz軸のうち、体が細くなるよう2軸方向で縮小します
( ̄□ ̄;)・・・。
なんだこの違和感は
なんか違う、だいぶ違う・・・
一番の違和感は
そう・・・胸部装甲
マクロファージさんはどちらかというと、ドムとかの重モビルスーツ系
あるいはジオングとかのモビルアーマー系のイメージで作っていました
例えば戯れに色塗りしてみると・・・
ガ〇ダム・・・
ジオ〇グ・・・
なんかこうモビルスーツ感がUPしませんか?
いやいや、こんなことして遊んでる場合ではない!
とはいえ
このまま細部をいじってどうにかなるようなイメージが湧かない
どうも付け焼刃では無理っぽい
設定画を発見
こんなふうに創作活動が滞ったときは、焦らずのんびりブログ巡回 に戻ります
おや・・・?
あれ、よく見たらブログキャラの設定画があるじゃん
私としたことが、設定画の記事があることを見落としていたのです
©阿豆らいち
こ、これは・・・
我々の世代にはとても馴染みのある
「ガワラ立ち!!」
ガワラ立ちとは:
「機動戦士ガンダム」等で有名なメカデザイナー、大河原邦男氏の設定画風のイラストで描かれた立ちポーズの俗称。対象物の左前方から、やや見上げるアングルが基本。堂々と胸を張って立ち、脚はやや開き気味で、左足は正面を向く。
結局ガンダムかーいっ!!
でも…
ミンスクさん、かっけー'゚+。 ゚+.(っ´∀`)っ゚+.゚
しかしこの場合はモビルスーツでもロボでもなく女性モデル
ガワラ立ち的なカッコよさを残しつつ、女性のしなやかさ、マダムの魅力、その他諸々の整合性を保ちながら、「らいちの世界観」を損ねること無く表現するには・・・
と苦悩しながらフィーリングで3Dモデルを組み上げて行きます
全体像は最後に紹介するとして、各部位を見ていきましょう
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パフ・スリーブ
まずは特徴的な肩の膨らみ
調べてみるとパフ・スリーブという名称だそうな
これはですねー
とってもオシャレなのですが
作る前から最新の注意を払わなければいけないポイントだと認識しておりました
何故なら
何も考えずにモデリングすると
ほぼ間違いなく
フランキー!!
こうなるのは目に見えてる訳ですよ
いかり肩感をなるべく出さず、胸部へ至るまでのこのバランス
過去の苦い経験なども活かされています
その結果
首から肩にかけては出来るだけ撫で肩にしてパフ・スリーブを強調しつつコンパクトにまとめ、なおかつ可能な限りポリゴン数を減らす
うむ、よかろう
ロンググローブ
次に
UVカット目的と思われるロンググローブ (その他 UVアームカバーなど名称多数)
これはもう説明するまでも無いでしょう
子供の送り迎え、お買い物など、主に世のお母様方が愛用している日焼け防止、UVカットアイテム
逆に言うとこのアイテムを用いることによって、日焼け上等!のおこちゃまとは一線を画し、マダム感がUP
今回の作品の最も象徴的な部位といっても過言ではないでしょう
パフ・スリーブの肩パーツ 二の腕パーツ ロンググローブ
と3つのパーツから構成されています
さらに
3Dモデリングの時には有りませんでしたが、展開後にちょこっと折り返しのパーツを付け足して、衣装の絞りを表現しています
こういった配慮は、ポリゴンのパネル割り振りとか、のりしろの編集の時点であらかじめ想定しながら作っています
コルセットと腰ベルト
パンツを固定する目的というよりは電気工事や建築現場で使用されている
いわゆるツールベルトのイメージで、ちょっとスチームパンク感を醸し出すアイテムになっております
なのでコルセットは水平で設定。ベルトはやや傾斜を付けてオシャレに仕上げております
ガウチョパンツ
最近巷でも流行ってますねー ガウチョパンツ (その他 スカーチョ スカンツなど名称多数)
とはいえ、わたくしファッションにはとんと疎くてホントは良く分かっていません
少なくともウチの家庭内でもかなりの市民権を得ており、そこから類推しております、はい
実際機能性も高いようで、体格の似ている嫁、長女、次女の3人の間で取り合いになることもしばしば
スチームパンクワールドでも特に違和感なく取り入れられるファッションだと勝手に思っています
これも形は単純なのですが、上半身から足・靴に至るまでの流れでバランスを損なうことなく
なおかつガワラ立ちの雰囲気を生かすために
単純な直立ではなく、いわゆる「休め」の体勢で右足に体重をかけつつ、背筋をピンと張ってドヤ顔の頭部へと繋げねばなりません
これらを念頭に置きながら、ひたすら微調整を繰り返していきます
これに足と靴を取り付けていきます
立ちスタイルの選定
最終的な立ちスタイルは、ガワラ立ち準拠か、元ブログの設定画準拠か、オリジナルか悩んだのですが
あわよくば「受け付け」に置いてもらって受付嬢的な役割を…とか妄想していたので、手を前で組むお上品な感じで仕上げてみました
それぞれ手のモデリングもしてますし、ちゃんと前で手を組んでいます
ここに至るまでに、ひとつ困ったことがありまして・・・
体部と肘あたりの物理的な干渉です
仮想空間内では、面が交差しても知らんぷりしてりゃいいのですが
(´-`).。oO(ほら、よくあるじゃないですか MMDとかで踊ってる途中に腕が巨乳にめり込んでたり…)
実際の紙同士ではそうはいきません
では、どうするのか?
一部の面を削除します
御覧頂こう
この腕パーツを裏返すと
空いてるんです!
これで手がベルト・ガウチョに密着しているように見えますね
展示会が終わった今、これを目の当たりに確認できるのは、試作バージョンが手元にある私と完成品を持っているらいちさんだけですww
かくして
紆余曲折を経ながらも3Dモデリングは完成へと近づいて行きます
結局のところ
この記事から引っ張っていたミンスクさんのモデリング方法の分類は
頭部→③過去作品からの流用
体部→④フィーリング
なのでありました
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次回は
これらを組み立てて頭部を接続すれば完成!
となるはずでしたが
実際には致命的なトラブルが起きてしまいます
さぁ、果たしてトラブルは解消されたのか?展示会に間に合うのか!
次回、仕上げに掛かります