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船底の外板を貼り終わったので次の作業に移ります
表題にある “乾舷” ですが
乾舷: 喫水線から上甲板上部までの垂直部分、またはその長さ
のことを指します ざっくりと “舷側” とも呼ばれる部分ですね
プラス今回は前後の甲板も作成しています
まずは船の前方の甲板ですね
細部の名称に関して、それほど詳しくはないのですが、最上甲板と呼ばれる部分
前後で呼び分けるため、前部最上甲板とも呼ばれます
以下に参考画像 これは飛龍ではありませんが大まかな構造が記載されています
http://navgunschl.sakura.ne.jp/koudou/gunkan/ship_hull.html
↑こちらから引用させて頂きました
どうやら超弩級戦艦 扶桑姉さまの側面図のようですね
最上甲板は英語表記では Flying deck と記載されています
あー、あれか
映画タイタニックで、イチャラブな二人が
「I'm flying!!」
とかなんとかやってたあの場所ですね確か
ん?オイ、ちょっとマテヨ
いかにも空飛んでそうなイメージの名称だが、その上にデカデカと乗っかってくる
飛行甲板
はなんて呼ぶんだ???
で、調べてみると
フライトデッキ Flight deck と表記されるそうな
所詮、ネット調べのニワカなので間違ってたらゴメンナサイ
次に後部最上甲板
最上、といいつつも前部と比べると一段下がっている感じですね
ではいよいよ船首のほうから舷側の外板を貼っていきましょう
当時の戦闘艦(戦艦、空母、巡洋艦、駆逐艦)はクリッパー型と呼ばれる船首形状が採用されることが多かったようです
これは凌波性、耐波性に優れ、外観も美しいのですが工程がやや複雑になります
ちょっと脱線しますが、当時最先端だった戦艦大和は球状船首を採用しており、この技術は現在においても幅広く活用されています。造波抵抗を減らす効果があると言われていますが・・・
原理: 水面で船首が波をつくるよりも前方にあらかじめ波を生じる。結果、水面で船首が水を掻き分けて生じる波は、バルバス・バウによって生じた波とは逆位相となり、それぞれの山と谷が打ち消しあうことで波を小さくする。結果として造波抵抗を最小化して燃費の低減や速度の向上を図ることができ、さまざまな船に有効である。
造波抵抗: 船の航走時に波を作るためにエネルギーが失われるために生じる抵抗であり、船の速度の2乗に比例して増す(wikiより)
うーん、分かったような分からんようなww
さらに脱線して、時代をさかのぼると古代ギリシアの大昔から存在している、特徴的な船首形状があります
当時から “海戦” なるものはガンガン行われていたわけですが、当然火薬類を使用した武器はありません
では船同士でどのように戦闘していたかというと
翔鶴
じゃなかった
衝角!!
(Wikiより引用)
を敵の横っ腹にブチ当てて、味方の戦闘員が敵船に乗り移って大暴れします
さらにここから船を後進させると敵船の横腹に開いた穴から大量に浸水し、転覆させる
といったスンポーですな
(´-`).。oO(乗り移った味方の戦闘員がどうなったかは俺は知らない・・・)
これは何百年もの間、非常に有効な打撃手段で、明治時代の頃までは多くの戦闘艦で採用されていました
このころから造船技術の進化が凄まじく、特に船の動きが桁違いに早くなってきます
となると当てらんないんですわ、どう頑張っても
スイスイ避けられちゃう
しかも衝角を使わなくても、砲弾の命中率も上がってきたし、魚雷なんつー危険極まりないものまで発明されちゃったりしましたからね
それだけじゃなくて、逆に味方への衝突事故(同士討ち)が頻発するようになります
そりゃもう船のスピードも速くなってるから威力は絶大ですわな orz
なのでこの形状は急激に廃れて行きました
(´-`).。oO(いや厨二病的にはものすごくロマンを感じる超絶兵器なんスけどねw)
パッと見 最新鋭といわれていた大和型戦艦の球状船首はなんとなく先祖返りしたような印象を受けますが、根本的に目的が違ってるんですね
そもそも航空機がビュンビュン飛び回ってる海域で、敵艦に近づくことすら難しいわww
ちなみに現代の球状船首の主な役割は、上にあげた造波抵抗を減らす目的のほか、軍用ソナーが設置されています
古代から武器の役割を持たされていた船首は数々の進化を経て今では水中の目の役割を果たすようになりましたとサ、めでたしめでたし
脱線が過ぎましたww クリッパー型に戻りましょう
真横から見ると単純そうな形状に見えますがそうはいきません
尖った舳先で切った波は上に跳ね上がってきます
これらを押さえつけるために、尖っていた前端は上に行くにつれ広がっていき
最上甲板の高さでは円形(半円形)になります
コレに微妙な曲線美が加わった複雑な形状を、はてさてどのようなパーツ構成で組み上げていくのかワクワクしながら作業を開始したところ・・・
え?これだけ??
立体感の「り」の字も無いんスけど・・・
いやいやいやいや ムリっしょこれじゃ
待てよ? 実はこれには緻密に計算された職人の勘(すでに矛盾w)がふんだんに組み込まれていて、実際に組み立てたらそれはそれは美しいクリッパーに仕上がるとか・・
はたまた作り手のセンスが生かせるようあえて単純な形状に仕上げているだけ、とか・・・
それとも他にまだパーツがあってそれで補完することによって完成す・・る・・の・・か?・・・ いや無いな、そんなもん
まあいい、設計者からの挑戦状と受け取っておこう ふっふっふ・・・
この作品、このパーツに限ったことではありませんが、複雑な形状を作るときには、必ず貼り付ける前にパーツ自体の形を徹底的に整えておきます
先に組み立てた骨組みのエッジに合わせながら、何度も形を整えて、試行錯誤を繰り返します
(大丈夫、今までならこの方法で上手くいった)
何度も形を整えて
何度も形を・・・
何度も・・・
なんd・・・
ダメでした・・・orz
これはさすがに設計が杜撰すぎんダロJK!! とは思いながらも
イヤ俺のせいか・・・
何度も自問自答を繰り返しながら作業を進めて行きます
船が完成している今になっても答えは出ていませんw
今後、コンピューターで計算された設計の市販品を作る機会があれば、何が悪かったのか分かるかも知れません
しかも困ったことに、舳先の形状に合わせると、今度は別の部分で大きくズレるんです
やむを得ず、緻密に計算された職人(俺様)の勘を頼りに部分的に切れ込みを入れたり、切り取ったり繋げたり、寄り集まって形を作り捻じれて絡まって途切れ、また繋がり、それを産霊(むすび)って呼ぶんやさ・・・
どうにかこうにか、力技なども駆使して船首形状を整えました
あとは傾斜が徐々に変わってくるだけで、大きなズレも無く舷側(乾舷)貼り は順調に進んで行きました
ここまで来てもパッと見た感じ、なんの艦種だかわかりません
ただ舷側の粗はいずれ目立たなくなります
というのも本来軍艦の艤装というものは上へ、上へと継ぎ足していくイメージですが、空母の宿命として甲板上をスッカラカンにしておかないといけないので、必然横へ横へと艤装がゴテゴテ追加されていくからです
さて、毎度のように最後に現れてくる97艦攻ちゃん
まだ飛行甲板は設置されていませんが、ようやく船の上に載ることができましたww
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