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大変ご好評を頂いているペーパークラフト「ジト目っ娘にーち」
当ブログでのはてブ、コメント、「にーちの趣味ぶろ」のはてブ、コメント
何よりnych87さんご本人から
「どうやって作ってるんだろ?」
のご意見を多数頂きました
せっかくの機会ですので、私自身の作り方をザッと紹介したいと思います
ぶっちゃけ、この世界は「王道」みたいなものはありません、未だに系統立って指導できる人が居ないんじゃないかな
私以外のペパクラ先人・達人も皆様独学でやってらっしゃると思います
その中でも多くのクリエイターが愛用しているのが
これです
ただ今回紹介する3Dモデリングは、この製品に同包されている
これを使っています 六角大王
3DモデリングソフトMetasequoia®を使う方も多いです(私も昔使ってたけどトライアル期間終わって辞めたw)
我流なので、参考にはならないかも知れません
まず正面と側面の画像を探してきて、大体の大きさを合わせます
作りやすいように反転したりもします
大まかに点でつないで行って正面像と側面像の形を作ります
いくつかのパーツに分けて、点と線を追加
赤い線が新たに追加した部分
厚み、丸みをつけていきます
最初は無計画に点と線をポンポンつけていくんですが、ポリゴン数を増やすと組み立てるときに大変なので最小限まで減らします
これに関してはもう経験則ですね
これらを組み合わせます
ただ、このままだとどちらのパーツも空中に浮いたままです
3DCGやMMDなど、仮想空間のまま使用するならこれでいいのですが
実在空間には
という厄介な物理現象が存在するんです
紙という質量を持つ物質である以上これに抗うことはできません
これに打ち勝つために 髪の毛パーツ と 顔面パーツ を物理的に結合しなくてはならないのです
それぞれにパーツを増設します
どのようなパーツになるかは作品によって異なります
なるべく単純で強度が上がってなるべく工程が複雑にならないように腐心します
これらは、各パーツの位置関係を安定させる目的と、パーツの前後径、左右径がゆがむのを防ぐ役割があります
つまり組み立て途中に
こうなったり
こうなったり
するのを防ぐのです
いや笑いごとじゃないよ、意外とこのテのゆがみはよくあります
ちょっとゆがむだけで、そのキャラの印象は丸つぶれ
全体の形が整ったら、いよいよ顔を描いていきましょう
幸いにーちたんは顔グラフィックが単純なので
ワタクシの愛用 PowerPointでラクラク再現
テクスチャを描いて
パーツごとに貼り付けます
体パーツの方も同様に作りますが、今回は下絵は使わずに感覚的に作っていきました
八角形を繋いで行く方式で作っています
今回はすべて八角形で構成していますが、作品によっては六角形に繋いだり十二角形に繋いだりすることもあります
ポリゴン数も極限まで減らしています
(これ以上減らすと、逆にまた作りにくくなる)
足は 六角形→六角形 の円柱型
実は両手とも平面のままです
これもね、「何が何でも立体化!!」ってこだわる必要はありません
作り易さと、完成時の雰囲気の関係上 平面のままでも大丈夫なパーツがあります
今回に限っては、両手と制服のリボンがそれに当たります
これらは展開後に改めてテクスチャを描き込みます
詳細は次回で
体パーツ用のテクスチャを作ります
なんじゃこりゃ? ですよね
これね、足とか靴とかは形が単純すぎて展開した後に上下・左右が分からなくなることが多いんです
しかも微妙に角度が違うから、間違えるとすんげぇ変な方向に足が付いたりするんですww
だからモデリング途中に「ヤバいなー」と思う部位にはあらかじ目印を入れておきます
もちろん組み立て後には見えなくなる位置にね
別々に作っていた頭部パーツと体パーツの大きさを変更し、全体を整えます
ここでもホラホラ
万有引力が柱の向こうから覗いてる|ω・`)チラ
この2つのパーツを繋ぐのが
「首カプセル」システム(ワタクシ考案)
自作の人型フィギュアのうち、ほとんどがこのシステムを採用しています
ま早い話が、それぞれのパーツにこのカプセル径に対応する穴を空けて
ブッ刺せ!!
するとこうなります
本来は頭部パーツと体パーツをフレキシブルに固定するのが目的でしたが、可動させることもできます(紙の折り目疲労の関係で限界はありますが)
昨今のコマ撮りアニメ(ストップモーション)はこのシステムに依るところが大きいです
前回のオープニングのような何かもそうだし
髪振りみつはとか、お辞儀みつはとか、あとデュラハン町京子でもその効果を発揮しています
なんやかんやで出来上がりがコレ
©nych87 企画・製作:わかくさモノ造り工房
駆け足でご紹介してきましたが、実際はこんなにスンナリと行きません
中盤以降はひたすら微調整の繰り返しです
ここで挫折してお蔵入りになった作品が何個あることやら orz
しかもここから展開というこれまた大変な作業が
ペパクラデザイナーに放り込んでチョイチョイっという訳にはいかないんです
というわけで、次回はメイキング(展開図作製)の予定です
作業的にはちょっと地味かも