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セイルの素材は帆布じゃなければいけないのか? 帆船「日本丸」ペーパーモデルアート その6

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帆船「日本丸」を作り始めてから、帆船模型のサイトを訪問する頻度が増えました

おそらくこの世界はゆうにン百年は歴史があると思われます

ホビーとしての意味合いだけでなく、新艇を建造する際の文字通りのモックアップ(プロダクトデザインに用いられる模型)も加えたら、もっと古いかも知れません

プラモデルですら入り込む余地が無いほど木製帆船模型は奥が深い

 

木を削って船体やマストを作るわけですが、その他の部材も実艇に忠実な素材を使うことも多いです(例:鉄製船具、真鍮製など)

特に帆布

当然ながら何らかの布を利用しますが、ミシン目なども実際のミシンを使って忠実に再現する場合もあります

 

ところが

素材の忠実さを優先するあまり、帆船本来の良さを生かせていない例が散見されます

 

端的に言いましょう

セイルだらーん は (・A・)イクナイ!!

 

よしんばリアルを再現しているとしましょう

すると想定される情景は、というと・・・

セイルを上げたものの、無風状態で海面をちゃぷちゃぷしてる帆船をいったい誰が観たいというのか、いや観たくない(反語)

 

この世に「順風満帆」なるポジティブ要素満載の四字熟語がある限り、帆船たるもの常に

セイルいっぱいに風を孕んで、バウで豪快に波を切りながら進む情景であるべきなのだ!!

つまり

 

どんっ!!

ばーん!!

ずざざざざあぁぁぁ!!

じゃないとヤダヤダヤダヤダヤダ!!

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翻って、今回の帆船「日本丸」の説明書を見てみましょう

----------以下引用----------

■帆の張り方

お手持ちのキッチンペーパー(クッキングタオル)を下の帆の型(実寸)に合わせてそれぞれ切り抜きます。

A~F(フォア・メイン・ミズンマスト用)、G(ステイスル)は各3枚、H(ジブ用)は2枚、I(ジブ用)、J(ステイスル)、KL(ジガーマスト用)は各1枚ずつ切り抜きます。

G~Jは、まずキッチンペーパーを2つに折り、折り目のところに三角形の一番長い辺がくるように型を合わせて切り抜きます。(開くと四角い形になります)

A~Lまで、それぞれを写真に従って軽く接着して下さい、G~Jは、折り目のところで糸を抉みこむ(原文ママ)ようにして接着します。

----------引用終わり----------

 

うーんと

ツッコミどころがいくつかあるのですが・・・まずは

 

キッチンペーパー(クッキングタオル)←コレ

 

最初に読んだ際には30秒ほど時間が止まりましたね

そして・・・

 

「時」は動き出す

 

いやね、分かる!分かるんですよ

キッチンペーパーの表面のざらざら具合とか、質感を出すのにいいかもしれないし

そこそこの強度と弾性があるからセイルカーブも再現出来るかもしれない

そう思って添付されていた完成画像などをよくよく見てみます・・・

f:id:wakajibi2:20180802230334p:plain

もう全部 だらーん で ぺったんこ じゃーん

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サイズが合ってないじゃーん ( ;∀;)

 

こんなセイルじゃ推進力にならないよほほほぉぉぉぉぉい!!

 

あー、ごめんなさい

誤解の無いように主張しておかなければいけません

決して非難とか、批判とか、ディスってる とかのつもりはありません

 

率直な感想を言っていいですか?

勿体ない!

ひじょーに 勿体ない!!

ここまでいい感じで船体スクリュー艦橋上部構造カッター煙突通気筒マスト群などなど・・・・

紆余曲折を経ながらも、すっごいゴキゲンで作ってきた訳ですよ

こんな優良なポテンシャルを持っている作品をここでダメにして良いものか、いや良くない(反語)

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じゃぁ自分で作れよ!

というお叱りが聞こえてきそうですが・・・

 

ワタクシこう見えても(いや見えてねぇし)セーラーの端くれ

今までの作品もとにかくセールカーブには人一倍情熱を注いできました

ヨットのセイルカーブ

http://wakajibi2.hatenablog.com/entry/2018/03/05/163612

何としてでも順風満帆の「日本丸」を再現してみたい

 

はい、そうです

新たに作りました、セイル

ほいっと、いつものパワーポイント®

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そんなに凝ったことをする必要はありません

上下方向のロールと、中央部にわずかな膨らみを作るだけでそれっぽくなります

自作セイル
セイルカーブ

大きさは元々添付されていた型紙を参考にしています

 

あとは上で引用した説明文の

 

軽く接着して下さい←コレ

 

説明書の通りに作るとなると

ほぼ完成した状態の張線バリバリのすっげぇデリケートな状態の船に

27枚ものセールを新たに貼り付けることになります

どんな職人芸だよ、と

おそらく「軽く接着」出来るかどうか、くらいの難易度の高さで、とてもじゃないけどセイルカーブを整えている余裕はありません

 

なのでマストを船体に接着する前に少なくとも横帆(四角帆)はキッチリと形を作っておこうと思います

(逆に最後の張線が難しくなる可能性があるという一種の博打)

 

あとはマストの色に擬態できるよう、のりしろにオレンジ色を付けておきます

 

今回の記事のテーマ セイルの素材は帆布じゃなければいけないのか?

いやいや紙でも作れます

むしろセイルカーブが作りやすい

という話でした

 

あー、このままでは今回も長くなってしまう

帆船の各マスト、各セイルの名称などなど

最近改めて勉強し直した内容を書こうと思っていたのですが

分量が多くなるので次回以降に先送り

 

あーそうさ俺の人生、大事なことはいつも先送り orz

 

 

 

最後に説明文のツッコミどころ

糸を抉みこむコレ

この漢字は 抉る(えぐる) ですね 送り仮名も違います

たぶん「挟み込む」の誤植と思われます

本編とは関係ありませんが念のため・・・

 

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