現在 帆船「日本丸」ペーパーモデルアートを製作中です
前回の「マスト立て」の時点で
船の外観はほぼ完成の様相を呈していましたが・・・
実は 帆船模型のキモはここからです
索具の再現
「張り線」とも言いますね
帆船の索具には、大きく分けて「動索」と「静索」の2種類があります
索とは、簡単に言うと紐、ロープ、(現代ではワイヤー)などを指します
索状物ともいいます
この動索、静索は絶妙な訳語だと思いました
字面からイメージしやすいからです
動索:文字どおり動く索状物のこと。現代のヨット用語を借りると「コントロールロープ」がしっくりきますかね。 セイルの上げ下げ、風に合わせてヤードの取り回しなど、帆船の可動部分に使用されているロープ類を指します
静索:文字通り静かな(動かない固定用の)索状物のこと。「ステイ」などマストを固定するために前後左右から引っ張るためのロープ類です。現代では金属ワイヤーで固定することが多いです。
で、今回のテーマである「シュラウド」
別名を「横静索」ともいいます
つまりマストを横から引っ張って固定する索具ですね
縄梯子の役目も果たします
たとえば・・・
こういう感じ
木製帆船だと、きっちり索状物で構成されていますね
マストやセールの
ずどーん!!
バーン!!
な感じに比べると
一見地味ではありますが帆船の構成要素として、また帆船らしさを演出するにあたって絶対に外せないパーツではあります
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さて、帆船「日本丸」
キットに付属しているシュラウドパーツを見てみましょう
紙・・・だな、うん
しかも平面印刷そのまま・・・
いいんだ 「ペーパーモデルアート」なんだから
いや、本当にいいのか?これではシュラウドを通して観るはずだった向こう側の景色は一切見えないぜ
紙で作ったってのは既にバレでるけど、さらに紙感を増幅させちまうぜ
そうだ!改造しよう!!
というわけでここのパーツは、セイルに続いてオリジナルの作り方を紹介しようと思います
いやもうホント めんどくさい消費者で申し訳ない
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まずは本来ならそのままマスト横に貼り付けることを運命づけられていたシュラウドパーツ
これを型紙として使用します
ロープとして印刷されていた部分をすべて糸に置き換えていきます
最初にシュラウドの横糸部分(「ラットライン」というらしい)を延長する形で目印をつけておきます
支えになる部分を一部残して、内部を切り出します
型紙を裏返して、縦糸をボンドで貼り付けます
貼り付けるのは上下の端のみ、途中の紙は最後に取っ払います
この縦糸が狭義での「シュラウド(横静索)」です
では型紙を表に戻して横糸を貼っていきましょう
先ほど書いておいた目印に合わせて貼っていきます
縦糸と交差する部分にも微量のボンドを付けて糸同士も固定します
この横糸「ラットライン」
ラット(ねずみ)が走り回るからか・・・
水夫がねずみのように縄梯子を駆け上がるからなのか・・・
語源はよくわかりませんでした
これを型紙から切り離して
こうなります
型紙準拠で糸を貼っているので、大きさ、長さなどは問題ないハズ
パーツによっては裏側の縦糸貼り付け部位がモロ見えのままになってしまうので
予備パーツを裏側から貼って、隠してしまいます
予備パーツ・・・
そうです製品をスキャンしてからの再印刷なので、いくらでも複製できるアレ
こういうところでも効果を発揮しますねー
出来たシュラウドでマストを支えます
横からの支えはこれで万全
あとは前後の静索(ステイ)でさらに強固にマストを固定してきます
単に糸を「貼っていく」では無く きっちり「張って」いきます
ヨットペパクラクリエイターの真骨頂ですです
次回「飾りじゃないのよ張り線は」
さぁ!君は果たして完成までたどりつけるか!!(いや俺だわ)
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