はじめに
やっと到達したゼー!!艦載機
現在、市販の書籍の付録
「水に浮く! 1/350ペーパークラフト 最新護衛艦いずも」
これを製作中です
船体はほぼ完成しましたので、引き続き艦載機の製作に移ります
まずは対潜哨戒機SH-60Kの哨戒、じゃなかった紹介です
正直なところ一刻も早く作りたくてウズウズしていたのですが、船体製作の目途がつくまで我慢していました
何故かというと、以前には艦載機製作を先走ってしまって
ちょっと満足してしまうクセがあって・・・
本体の空母「飛龍」の製作が遅れに遅れた苦い経験があります
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ヘリコプター搭載護衛艦の歴史
さて、今回製作している護衛艦いずも
現在の艦種は「ヘリコプター搭載護衛艦」という分類がなされています
日本におけるこの艦種は1973年に就役した護衛艦はるな から始まります
はるな、といえば艦これでは
榛名 - 艦隊これくしょん -艦これ- 攻略 Wiki*より引用
金剛型高速戦艦3番艦「榛名」が有名ですが、これは第二次大戦期に活躍した初代「はるな」です
護衛艦はるな は2代目にあたります
2代目はるなの頃のヘリコプター搭載護衛艦は普通の艦形をしていました
「普通」というのは、船体の中央付近、かつ正中に艦橋があり、その後方が格納庫になっています
#はるな 護衛艦「はるな」 - 一宮のイラスト - pixivより引用
船の全長のうち後方約1/3がヘリコプター用の飛行甲板になっています
横からだとまるで大戦時の航空巡洋艦「利根」を彷彿とさせるシルエットです
「利根」も前方に武装を集約し、後方1/3が水上機の飛行甲板になっています
「護衛艦はるな」のコンセプトは拡大改良版の「しらね型護衛艦」に継承されました
続く「ひゅうが型護衛艦」では一気に艦形が進化し、全通甲板(フラッシュデッキ)になり右舷に島型艦橋が設置されました
「普通」ではないいわゆる空母型の艦形になってしまったのです
今回ペーパークラフトで製作している、いずも型護衛艦(いずも かが)は「ひゅうが型」の拡大改良版として建造され今日に至ります
かなり端折って説明しましたが、詳しく知りたい方はこちらをどうぞ
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ヘリコプター搭載護衛艦の任務
これら「ヘリコプター搭載護衛艦」の任務は災害派遣、警戒任務、他国との親善など幅広いのですが、最も重要なのはその艦種名が示す通り
対潜哨戒ヘリコプターによる対潜哨戒任務です
護衛艦いずも は最大14機のヘリコプターを収容でき、5機を同時に運用、3機まで同時に離発着できる能力を持っています
ただ、災害時の緊急派遣などのケースも想定されるため、常にヘリコプターを満載している訳ではありません
地上の航空基地と連携し、補給・整備などを中心とした洋上基地として活用しています
この対潜哨戒の最前線で働くのが対潜哨戒ヘリSH-60Kです
主な任務は、当該海域でのソノブイの投下、情報収集、母艦・僚機とのデータリンクなどです
わずかですが、武装も搭載できます
先に挙げた「ひゅうが型護衛艦」この「いずも型護衛艦」の就役によりヘリコプターの運用機数は飛躍的に増えました
陸上基地から飛来する、同じく対潜哨戒機であるP-3C、P-1と共働し日本の海の守りは万全です
海上自衛隊が、なぜこれほどまでに対潜哨戒に注力しているかというと
現代の海での戦闘においては
潜水艦が最も脅威
だからです
以前もお話しましたが
明治時代以降、海戦の花形はでっかくて強い「戦艦」でした
第二次大戦で「戦艦大和」「戦艦武蔵」の撃沈により、戦艦の時代は終焉を迎えました
その後、戦艦を歴史の闇に葬った立役者「航空母艦(空母)」が軍艦の花形となります
今でも相当な打撃力があり、国威発揚であったり、海軍の脆弱な中小国を威嚇するくらいの役には立ちますが、所詮はデカブツ
艦隊の位置がバレてしまうと、どこからともなく飛んでくるミサイルおよび魚雷の餌食になってしまいます
その「どこからともなく」撃てる(ミサイルも魚雷も両方)のが潜水艦なのです
撃たれた方は、その瞬間まで相手の位置を認識することは出来ません
うかうか出港も出来なくなります
ただ、いかに潜水艦であっても撃った瞬間には位置がバレてしまいますので、一撃離脱が基本戦術になります
これらの知識は若いころに読んだ「沈黙の艦隊」(まあまあ古い)が基本になっています
さらに進んだ最新技術ではどのような戦闘が想定されているんでしょうね
あまりに姿が見えなさ過ぎて、花形というにはちょっと違和感がありますねw
むしろ欧米人の大好きな忍者(Oh!NINJA!!)呼ばわりされることも
なお、海上自衛隊が保有する最新潜水艦「そうりゅう型」は通常動力型潜水艦(原子力でない)としては世界最強クラスの性能を誇っています
これも、お目当てのペパクラがあるのでいずれ詳しく解説しましょう
まとめると、海上自衛隊の対潜哨戒能力は世界的にみてもトップクラス
一方潜水艦の隠匿能力もこれまたトップクラス
これらが隠れる側と探す側に分かれて、演習という名の「世界最高峰の鬼ごっこ」を日夜繰り広げている訳です
たまに同盟国であるアメリカ海軍も混ざってきたりするからもう大変ww
「自衛隊は実戦経験が無いから弱い」とよく言われますが、実戦なんかよりもよほど濃い模擬戦闘を繰り返していると言えるでしょう
隠れる側(´-‘).。oO(見つかったら死ぬ)
探す側(´-‘).。oO(見つけられなければ死ぬ)
を大前提に大海原と海中でガチ鬼ごっこ
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対潜哨戒機SH-60K
さて、本題の対潜哨戒機SH-60K
艦艇内の限られた空間での取り回しが必要なため、こぢんまりと変形できるようになっています
以前紹介した、米軍のヘルキャットと同様のコンセプト
普段はこのようにローターの翼は全開ですが
段階的にコンパクトにまとめることが出来ます
独自改造で再現してみました
こうすると、大きさに制限のある前部エレベーターでも楽々昇降ができるようになります
艦載機の第一弾
対潜哨戒ヘリコプターSH-60Kを紹介しました
次に控えますのは・・・
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おまけ
海上自衛隊全般の業務を解説してくれている公式動画を見つけました
「護衛艦いずも」の姉妹艦「護衛艦かが」と対潜哨戒機SH-60Kが登場します
何故か「育成」の項目で出番が多い
その「育成」の25:48からスタートするようにしています
「迎撃」「哨戒」「潜航」「救難」「連携」「育成」の各項目で海上自衛隊の業務を迫力ある映像で紹介してくれています
「精強即応」だって、かっけー
もう観てるだけでワクテカいたします
この映像を見て気づいたのですが
どうもヘリコプターの位置が間違っていたようです
こうじゃなくて
こうが正しい
そりゃそうですよね
パイロットの上空からの目線では、甲板にマーキングされた矢印の先に機体の先端を合わせながら降下する方が合理的
続いて気になったのがこのシーン
後部エレベーター凄いですね、ローター広げたまま昇降できるようです
(´-‘).。oO(多分尻尾は、はみ出したまま)
と、思っていたら次のシーンで
畳んでる!!、別シーンの切り貼り編集なのかな??
多分、閉じても開いたままでも昇降できるんでしょうね
(´-‘).。oO(ちなみにこの直後のシーンではまたローター開いている)
今度は整備が終わって、甲板上に上げる時の映像
あれ?尾翼折り曲げなくても前部エレベーターに載せることが出来るのか
縮尺間違えたかな(-"-)
いや、キットの通り作ったから問題ないはずだが・・・
調べてみると、いずもの第一エレベーター(前部)の大きさは20m×13m
SH-60Kの全長が19.76m(ローター回転時) ローターを収納するともう少し短くなりますのでエレベーターの使用は比較的余裕があります
では実測してみましょう
ローター無しでの長さで約40mm
今回の作品は約1/500スケールで計算してますので、船体に比べてSH-60Kの方が少し縮尺が大きいようです
とまあ、動画の本題とは関係ない重箱の隅が気になって気になって仕方がない
モノ造りストの性みたいなものです
ではまた
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