突然ですが、令和2年版防衛白書には護衛艦いずもの改修について言及されています
防衛省・自衛隊|令和元年版防衛白書|コラム|<解説>「いずも」型護衛艦の改修について
<一部引用>
国土が狭隘で活用できる滑走路にも限界があるわが国の特性を踏まえれば、護衛艦からの短距離離陸・垂直着陸が可能な戦闘機(STOVL機)の運用は、その実現によって戦闘機の運用の柔軟性を一層向上させ、特に、飛行場が1か所(硫黄島)しか存在せず、自衛隊の展開基盤が乏しい太平洋上での防空任務の円滑な実施に大きく貢献するものです。
(中略)
なお、「いずも」型護衛艦は、ヘリコプター運用機能、対潜水艦作戦機能、指揮中枢機能、人員や車両の輸送機能、医療機能等を兼ね備えた「多機能な護衛艦」です。
現在、市販の書籍の付録
「水に浮く! 1/350ペーパークラフト 最新護衛艦いずも」
これを製作中です
船体の製作がほぼ終わりましたので、現在は艦載機を作っている訳ですが
上の防衛白書にあるように、護衛艦いずも はSTOVL機が運用できるよう改修する予定になっています
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はて?STOVL機とはなんぞや?と問われれば
STOVL機(Short take-off and Vertical Landing aircraft、短距離離陸垂直着陸機)
の略である、と
さらに分かりやすく言うと
・通常の固定翼機よりも短い滑走路で離陸できて
・着陸の時は真っすぐ垂直に降りてこれる
歴史的には、アメリカ、イギリス、フランス、ドイツ、ソ連などが鎬を削って次々と同様(VTOL機、STOVL機など)の航空機の開発を進めましたが
垂直機動と水平起動の両立は難しく、また事故が多発したためそのほとんどが試作段階で開発中止に追い込まれています
中でも完成度が高く、実戦にも投入されたことがあるのがイギリス生まれのホーカー・シドレー ハリアー
これらの経験が生かされつつ、新機軸を取り入れて完成したのがF-35B
F-35はA型B型C型があるのですが、B型のみSTOVL機なのです
だいぶ端折って解説しましたが、詳しくはコチラをどうぞ
またはコチラ↓の動画が面白い
我々素人の感覚からすると異形としか言いようのないユニークな航空機が目白押しですww
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では完成度の高いSTOVL機、F-35B
垂直着陸モードを紙で再現してみました
前回↓のF-35Aと何が違うかというと
ペパクラ的な変更点が7つほど
1.コクピット後部が開いてファンを設置
2.その後ろに観音開きのエアインテイクを設置
3.主翼のフラップを下方に折り曲げ
4.同様に水平尾翼を下方に折り曲げ
んでひっくり返して~
5.前輪の後方にファンの噴き出し口を設置
6.お尻の辺りにも観音開きの扉
7.ジェットの噴射ノズルを機体の下方(画像では上向き)に偏向
では実際の垂直着陸をご覧いただきましょう
なんせ安定感が物凄い
垂直機動のための余計な機構がデッドウエイトとなり、航続距離と搭載兵装に制限がかかりますが、逆に言うとそれ以外の性能はA型やC型と遜色無いと言われています
今までのVTOL機、STOVL機と比べても格段に高性能であることが分かります
この垂直着陸の瞬間をペパクラ的に再現してみると
こうなるわけだ!!(注:全長3cmです 念のため)
あーはい、画像弄ってます
何となくジェット噴射してる感出てるでしょ?
どうやって撮影したのかは、メイキングとか撮影方法の記事で改めて
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冒頭でもお話しましたが「いずも型護衛艦」の改修により、STOVL機のF-35Bが運用出来るようになります
では固定翼機が発着艦できるということになると
いずも型護衛艦=空母 なのか?
厳密な分類からいくと
答えはNO
もちろん自衛隊の特殊な事情もあるのですが
なぜ空母では無いのか、ということを歴史的な背景から語ってみたいと思います
(´-‘).。oO(ヤル気があるときにな・・・)
あと
短距離離陸(Short take-off)
垂直着陸(Vertical Landing)
をGIF動画で再現しようと試みていますが、現在難航中
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